2016年2月10日
むし歯治療の音について
歯科医師の自分が言うのもなんですが、歯を削る時のあの音、いや
ですよね。特にお子様は大人以上に敏感で、中には泣き出してしま
って治療が進まないといったこともしばしば経験します。保護者の
方もお子様に泣かれてしまうと、どうしても次の通院が億劫になっ
てしまいます。
歯を削るタービンという装置は、圧縮空気の力を借りてバーを高速
回転(50万回転!)させるために、独特の高い音が出ます。仕方
がないとはいえ、患者様には大きなストレスに違いありません。タ
ービンの音は、英国ソルフォード大学音響研究センターによる世界
110万人を対象にした「不快音ランキング」ワースト20にも入り、
大人でも苦手な方は多いのです(glam-slamホームページより抜粋、
一部改変)。
当院ではいくつかの対策をとっております。
1. ノイズホワイトニング®
歯を削る音をごまかすためのBGMとヘッドホンを用意しています。
このBGMには、タービン音と同じ周波数帯域の音が挿入されてい
ます。これにより治療音をマスキングして聞こえにくくしてくれ
ます。
実際にヘッドホンを装着してみると、タービンの音は遠くで何と
なく聞こえる程度になります。また、人の声の周波数帯をカット
してあるので、話し声は聞こえます。そのため治療中も安心して
使用して頂けます。
2. ライトタッチ・レーザー®によるむし歯治療
そもそもタービンを使用しない、という選択です。この最新のレー
ザーはむし歯治療にも応用でき、痛みを感じにくい特長があります。
症例によっては無麻酔で完全な無痛治療が実現できます。
ただし、レーザーによるむし歯治療は、歯の彫刻といった要素は期
待できないため、歯型を採ってつめ物またはかぶせ物をする治療に
はタービンを使う必要があります。また金属を削ることもできません。
全てのケースで利用できるわけではありませんが、かなり有望な装置
といえます。
Posted by 越谷市 歯医者 痛くない治療 口腔外科 ひろ歯科医院 無痛治療 at 14:14 / ブログ