ラバーダム防湿について

2016年2月17日

ラバーダム防湿について

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治療時、写真のような装置を装着することがあります。経験された

患者様もいらっしゃると思いますが、「何だろう」と思われる方が

多いのではないでしょうか。

 

これはラバーダム防湿という方法で、治療中の歯が、口腔内細菌を

含んだ唾液などにより汚染されることを防ぐために装着するもので

す。そのほか口唇や舌を排除できるので、治療者にとって見やすい、

小さい器具や薬品が口の中に落ちないので安全、治療時の水が口に

入りにくい、などのメリットがあります。

 

齲食や、歯髄・根尖性歯周組織の疾患は、口腔内細菌による感染が

原因である以上、これらに対する配慮が必要です。ラバーダム防湿

は19世紀にはその原型が開発され、100年以上の歴史がありま

すが、現在においても確実性の高い感染予防法です。

 

これによらなくても唾液で汚染される可能性が低い場合や、歯がほ

とんど残っていないためにバネを装着することが困難な場合もあり

ますので、常に行うわけではありませんが、必要性を認めた場合に

は積極的に行うようにしています。

 

窮屈、苦しい、ゴム臭い、痛いといった意見もあるかと思いますが、

目的を理解できれば有意義と思っていただけるのではないでしょう

か。

 

昔はラバーダム防湿を行うことで、10円から30円の費用を請求

していましたが、現在は保険点数が廃止されたために、患者様の費

用負担はありません。一方でラバーダム防湿を行うためには、材料

費と施術するための時間が必要です。治療者にとっては費用の回収

ができないために、現在ではかなり廃れた技術になってしまいまし

た。今やラバーダム防湿は、良い治療をしたいという治療者の情熱

のみによって、かろうじて継承されていると言えるでしょう。

 

患者様におかれましては、もしラバーダム防湿を受ける機会がござ

いましたら、痛いことはいけませんが、窮屈、苦しい、ゴム臭いと

いったネガティブなとらえ方ではなくて、今日は得をしたと思って

いただけると、私共も報われるような気がいたします。


Posted by 越谷市 歯医者 痛くない治療 口腔外科 ひろ歯科医院 無痛治療 at 14:17 / ブログ

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