2016年5月14日
小帯とは、唇または頬と歯肉、または舌と口腔底をつなぐ、「ひも」
のような構造のことです。上唇と歯肉をつなぐひもを上唇小帯とい
います。小帯の機能は唇や頬、舌の運動を制限して、位置を固定す
ることといわれています。これが短かすぎる時、唇または頬、舌の
運動制限が起きたり、歯ならびへ影響がでたり、歯みがきの邪魔に
なったり、歯周病の原因になったりします。
図1 上唇小帯が高い位置にあるため前歯にすき間があいている
乳幼児期は高い位置(歯または舌の先端に近い方)にあって、成長
とともに低い位置に移動していくことが普通です。これが順調にい
かずに、歯ならびへの影響やしゃべりにくさなどを認めるとき、ま
たは疑われるときに治療の対象とします。
写真1 術前の状態
症例をご紹介いたします。
7歳の男の子です。前歯が生えかわる時期ですが、上唇小帯がまだ
高い位置にあります。永久歯の歯ならびへの影響を考えて、切除す
ることにしました。
少量の部分麻酔を行い、ライトタッチ・レーザー(Er:YAGレーザー)
で切除しました。切除に必要な時間は2分程度です。レーザーによ
る切除の後は、縫合せずに済むことがほとんどです。
写真2 切除直後の状態
止血を確認してから帰宅していただきます。
写真3 術後1週間の状態
あまり痛くなかったと言っていただけました。再癒着もなく経過は
良好です。
Posted by 越谷市 歯医者 痛くない治療 口腔外科 ひろ歯科医院 無痛治療 at 14:14 / ブログ